和の本

 

2019.6 まるみずコンクール

お題 和紙

和紙というお題をいただいたので、古式ゆかしい手漉き和紙と工場でつくられている和紙の両方を自分なりに、どんなふうに使えるだろうかと考えて作ったノートです。使い方は、極薄の和紙を折り込んでいるので、下書きを写すことができる鉛筆や筆ペン、色鉛筆に適したノートです。

さっそく使ってデザインねた帳として活用しました。

2019.4 osarai

これまで、少しずつ、何年にもわたっていろいろな手製本の基礎を学んできて、

これからももっと勉強するために、残り紙を集めて自由に製本してみました。

年号も平成から、令和に。

この節目に私も、新鮮な気持ちで進みます。

 

 

和紙

もともと絵を描いてきたから、紙に対する思いはとても深かったけれど、手製本をはじめてからは、いよいよ興味が尽きなくなりました。水彩画紙やゾーさんペーパー、そして手製本に使ういろいろな紙たち。なかでも和紙というものを、これまで、すごく特別なものと考えてきた私ですが、はじめて、漉いてみるという体験のあとでは、紙というもの全てに対して、より身近に感じられるようになりました。種類も用途も多様で、使用してみることでその特性を実感できます。自分の手で作って、ノートにしたり、描いたりして持ち歩いてみて、ますます愛着のわくものですね。和紙の材料確保や製造工程は、伝統的な手順に忠実になればなるほど、ハードルも高く、受け継ぐことが難しいということが分かりました。だからこそ、その価値を認め、大切に思えるものです。

奈良 吉野の和紙
奈良 吉野の和紙
越前 和紙
越前 和紙

下の写真は、2016年、まるみずさんの講習で、東京都で唯一残っている伝統的和紙工房での、軍道紙の実習のときに撮影させていただいたものです。

手漉きするときに、細かい屑やアラがたくさんフワフワ浮いてしまいます。それを丁寧に取り除いて、安定した美しい和紙を漉きますが、これは取り除いた荒い素材をあえて集めて漉いた和紙です。ブツブツゴワゴワとした独特の質感と地模様がとても好きです。
手漉きするときに、細かい屑やアラがたくさんフワフワ浮いてしまいます。それを丁寧に取り除いて、安定した美しい和紙を漉きますが、これは取り除いた荒い素材をあえて集めて漉いた和紙です。ブツブツゴワゴワとした独特の質感と地模様がとても好きです。

生地のように染めたり。。。
生地のように染めたり。。。
ひとつひとつの素材を生かすことをどのように発見してきたのでしょうか。
ひとつひとつの素材を生かすことをどのように発見してきたのでしょうか。
この大きさを漉くのがやっと。大きな和紙を漉く技術は熟練した職人技なしでは無理です。
この大きさを漉くのがやっと。大きな和紙を漉く技術は熟練した職人技なしでは無理です。

 

和本を包む 2016年

和本の糸かがりと帙の箱を学習したので、オリジナルの細工を施してみました。(下)上蓋の手毬の細工と、ツメにも少しこだわり。手元に置いて、心を明るくする可愛い和本になりましたか。和本は、高齢のお習字好きな人のために、心をこめて作り、贈りました。筆で書くための手習い本。 

何冊も作ってみたいろいろな糸かがりの和本たち。本文は、生成りの半紙を使い、私の漉いた和紙を見返しきき紙にしてみたり、表紙にする千代紙もこだわってみました。

 


和本で遊ぶ冬とんがらし。題目のデザインを切り込んで、英文でも楽しく使えそうです。


 

 雪花と箱 ~日本の四季折々

いろいろな手製本を覚えていくうちに、季節ごとにイメージがわいてくるようになりました。おてての平に乗る小さな本、列帖装と箱の仕上げ、雪の結晶をあしらったもので、キラキラ加工もしています。自然にあるキラキラや白の織り成す不思議さは偶然出会うことのできた宝物。厳しい自然と向かい合うときにはじめて見える世界は、壮大だけど儚いものです。


幼い頃、たくさん雪に触れあっていたけれど、大人になってはじめて見た一面の雪の結晶は、私にとって奇跡にも思える出会いそのものです。一粒一粒違う形をした無数の結晶がフワフワキラキラと輝いているのを見たとき、この私の目の前にただ、そこにあるのが不思議で、私のいるこの世界にこれがあるんだと思うだけで胸がいっぱいになるほど、とても静かで、穏やかな冬の朝でした。


 

列帖装と折り本

糸や紐、縫い目や結び目を見せながら、機能的に優れている和本は、実際に作ってみて、はじめてわかる魅力がいっぱいです。

手になじむ愛らしい和本を習いました。

本文は、裁ち落としではなく、厚めの和紙をざっくりと切り、風合いを生かした温かみのある仕上がりです。あえて糸を見せるので、糸の素材や色も大切な要素になるところが、手製本の奥深さの現れるところです。